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2009年 05月 24日 ( 1 )


2009年 05月 24日

時を越えて

先日新潟を訪れた際、大先輩からモノクロフィルムの現像を頼まれた。
撮影の途中、二人で立ち寄ったコーヒーショップの中で、しっかりしたレザーケースに収められた、小さなカメラを手渡された。
テーブルの上でケースを開くと、銀色に輝く小さなレンズキャップが目に飛び込んできた。

先輩が子供のときに使っていた、START35Kというボルタ判フィルムを使う昔の子供向けカメラだ。
このカメラの存在を思い出して、以前探してみたが見つからず、今年実家へ帰省した際に、やっと出てきたものだそうだ。
しかもその小さなカメラの中に、未現像のフィルムが入っていた。
私が生まれる以前に撮影されたフィルムで、かなりの年月が経過していることともあり、結果はあまり期待していないということなので、カメラごと預かることにした。

翌日、不安と妙な期待が入り混じる中、フィルムを現像した。
定着が終わり水洗いに移る途中、待ちきれずにフィルムを覗き込んだ。
何か写っている。
リールに巻かれ、フィルムが幾重にも重なっていて見にくい状態だが、確かにコマ間が見える。
背中にゾクッとするものを感じた。
私が生まれる前に撮影された映像が、数十年の時を越えて姿を現した。

d0107372_2353188.jpg


今まで多くのフィルムを現像してきたが、こんな経験は最初の1本以来だった。
水洗いを終え、乾燥のためにフィルムを金属製のクリップで吊り下げた。
フィルムを覗き込むと、先輩の大切な人たちが、当時の姿でその中にいた。

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by dramatic_camera | 2009-05-24 23:06 | クラシックカメラ